入院日記 11日目

6:10

尻の筋肉痛で目がさめる。

昨日上半身の運動をしていたので肩とかに筋肉痛絶対来るだろうなあ、と思っていたら尻である。

8:10

朝食がわりのマイクロダイエット

ようやく味が一周して初日に飲んだストロベリー味が出た。このままいくと明日にも抹茶味が出るのだがなんとか避けられないだろうか。昨晩栄養士にも依頼したのだが厳しそうだった。明日が来るのが不安。

11:40

看護実習の学生が2度来たのだが、合計すると午前中だけで2時間くらい雑談している計算になる。学生、ヒマなのだろうか。

12:30

きょうから白米の量がさらに減って100gとなった。ギリギリまあ何とかなるかな?という量。ここが踏ん張りどき。

13:10

2回目にして最終日のリハビリ。

目の前のエアロバイクで女児がリハビリをしており、トレーナーがなぞなぞを出していた。

運動でしんどい中なんとなしに聞いていたら「100から1を引くとどんな色になる?」という問題が出たので、ついてきた学生に「白」と女児には聞こえないように小声で即答した。

するとトレーナーには聞こえていたようで、正解の目配せをもらった。以上です。

17:20

運動の疲れと食事量の減少でダメージが一気にきたので横になる。これが続くようなら栄養士に再度相談するしかない。

入院日記 10日目

0:10

緊急地震速報の音で目がさめる。

病室の携帯電話が一斉にアラートを鳴らすのにかなりの恐怖感を覚えた。

とはいえ揺れも感じず、眠たかったのですぐに眠りにつく。

12:10

昼食。

いつもオレンジ・バナナ・キウイ・ブドウ・リンゴ・梨等の果物がローテーションでつくのだが、今回は昨日の夕食に続いてリンゴだった。

たぶん他の人は朝食に別の果物を挟んでリンゴなのだろうが、こっちは朝をフォーミュラ食に置き換えられているので2連続である。

入院生活も1週間を超えると新たな発見がなくなってくるのでこれくらい些細なことしか書けなくなってきた。

13:20

リハビリ室で運動。

ジムみたいな場所で昨日決めた手でエアロバイクを漕ぐ運動と、病室で行うための帯状のゴム(いわゆるきしめんゴールド)を両手で伸ばす運動を教えてもらう。

ゴムは入院中貸し出してもらえるので持ち帰る。

bayFMが流れていたりして病院じゃないような奇妙な雰囲気だった。

しかしこのリハビリ室、土日祝は休み、9日は担当理学療法士が休み、そして10日が退院予定なのであと使用できるのが明日だけらしい。なんだそれ。

14:10

またしても尿検査。もうさすがにないと思って油断していた。油断していたからどうということはなく普通に採尿した。

21:00

廊下に何度もえずく声が響く中消灯。

 

入院日記 9日目

6:30

昨晩は何度も変な体勢で目がさめて、腰だけではなく身体中が痛い。おそらくベッドが狭くてうまく寝返りが打てていないのが原因。今晩寝るときは少し工夫せねばならない。

9:40

昨日から看護実習の学生がついている。

挨拶からの雑談を3〜40分ほどした。地元が同じだったりしてけっこう話し込んでしまった。

中でも嬉しかったのは、机に置いてあった3DSからゲームの話が広がり、一か八か「UNDERTALE」の話をしたら通じたこと!ただ、学生はゲーム実況で見ていただけらしい。世代の違いを肌で感じた瞬間だった。ゲーム機も一つも持ってないらしい。ただそれでもこちらはクリアした直後の熱が冷めていない状態だったので嬉しかった。

喋り相手がいて良い気分転換になった。

10:40

理学療法士からリハビリの説明。

身体の動きを確認したり病棟を歩く様子を見られる。

最終的に「エアロバイクの下部分だけみたいな機械を手で15分漕ぐ」という運動に落ち着いた。明日からリハビリ室に毎日通うことになる。しんどいだろうけど体重が減るなら喜んで行いたい。

11:40

空いた時間はAmazonプライムビデオを観ている。事前ダウンロードが可能なのでインターネット使える時に落とせるだけ落としておくというやり方で通信量を節約している。

「千原◯ニアの◯◯-1GP」途中まで観ていたのだけどなんとなく止まっていたので最後まで観た。最終回の「スニーカーを履いた鳩-1GP」がメチャクチャ面白かったのでおすすめ。

有吉弘行の脱ぬるま湯大作戦」は大予算で体張る系の番組だったんだけど、内容というよりも説明の少なさに「地上波ではできない」を感じた。「これどうやってんの?」「許可どうやって取ったの?」みたいなところが一切説明されないので想像の余地があるというか。

17:00

またしてもぞろぞろと学生を連れての回診。体調の変化もなく体重もわりと順調に減っているので軽い会話程度。

入院日記 8日目

6:20

朝の各種計測。

担当看護師に「(ゲーム)パッドもってきてるんですね」と言われ思いがけずゲームの話をしたのだがあまり趣味は合わなさそうだった。

9:40

今日は鎮痛剤の効きが悪い。10時の予定のシャワーを午後に移動させる。診察予定がないのがせめてもの救い。

16:00

ラウンジでインターネットとしゃれこもうとおもったがLAN差込口に近い席がどちらも埋まっていた。さすがにケーブルを引っ張ってその隣で使うわけにはいかないのでそそくさと部屋に帰る。

入院日記 7日目

2:10

建物全体のうなりと腰の激痛で目がさめる。

テレビも観ず外にも出ない生活が続くと台風にリアリティを持てなかったのだが確実に来ていたようだ。

1時間ほど眠れなかったため、たまらずロキソニンを投入し湿布を貼り替え、普段は入眠時片耳だけのイヤホンを両耳に入れ、眠ろうとする。

6:30

今日も看護師に起こされる。

やはり昨晩は眠れなかった患者が多かったらしい。

ロキソニンがまだ効いているのか、腰がいつもより断然楽。今後も夜中に飲んでしまおうか。

8:20

朝食(マイクロダイエット)をそそくさと飲み鎮痛剤が効くのを横になって待っていたら回診がやってくる。大量の学生を連れて。そうここは大学病院なのである。

気持ちばかり起き上がり教授感のある人物(実際は知らない)と話をする。学生たちはそれをどんな気持ちで見ていたのだろうか。わからないのでまた横になる。

13:50

リハビリ科の受診。

腰の病気を手術しなければいけない→体重を減らさなければならない→腰の病気のためまともな運動ができない、というTHE悪循環なので、今できる運動法を模索していく。

今回は問診のみで、明日以降実際にどれだけ動けるのかを検証していくとのこと。

21:00

消灯時間を超えてゲームをしていた。なかなかこの歳で後ろめたさを感じながらゲームすることがないのでいろいろ新鮮。「UNDERTALE」を号泣しながらクリアし余韻に浸りながら眠る。

入院日記 6日目

6:30

いつもは自然に目がさめていたのだけど、この日は看護師に起こされる。いつもより長く寝る前にピクロスをやっていたからだろうか。

やはり朝は腰の激痛で動くのがつらい。体重を計りトイレに行くだけでも大変な苦痛を伴う。

11:50

ここ数日の懸念であった検便をようやく提出する。頸部脊柱管狭窄の影響で排泄が不安定になっているため。

こんなにも自分の排泄物と向き合う時間はほかにない。

そして、少し血がついていたことにものすごく不安を覚え、処理してくれた看護師に念のため相談する。

12:20

昼夕食どこで食べるか問題がいまだくすぶっている。今日はもうすでにラウンジに置かれていた。

ラウンジで食べること自体は全く問題ないのだが、すっかり冷めていたのがかなしい。配膳されるかされないかの時間までにラウンジに先回りするのが良いのだろうか。もうすこし長引きそうだ。

13:00

内科医が回診に来る。といってもまだ手術入院ではないので雑談程度なのだが、それが逆に「病院にやってきたおせっかいおじさん」みたいでおかしかった。喋り方もそれっぽかったので。

17:50

10分前にラウンジで待機していたら見事に温かい食事が運ばれてきた。いつもより30分ほど早いのだけど、食事の温かさには代えられないのでそそくさと食べはじめる。これでいこう。

入院日記 5日目

8:20

朝食。

例によってマイクロダイエットなんだけど、よりによって抹茶味が来てしまった。抹茶にかなり消極的なタイプ(婉曲表現)なので朝からまたヘコむ。

事前に味はローテーションするとは言ってたのだけど、細かい話はしていなかったのがよくなかった。

看護師に伝えたが変更はできないとのこと。袋替えりゃいいだけなのに!?まだ混ぜてないのに!?と喉元まで出かかったがなんとかおさめる。まあ栄養計算とかもあるのだろう。

このままでは痛み止めも飲めないのでむりやり飲むしかないと腹を決める。シェーカーに粉を入れる段階で抹茶の悪い部分が全面的に出たにおいにやられる。

口に入れると思ったより甘ったるいのがまたつらさを増幅させる。聴いていたラジオに全神経を集中させて味蕾を虚無にし一気に飲み込む。今回の入院で初めて心が折れた瞬間だった。

9:10

病室の向かいの患者から退院の挨拶を受ける。

すれ違ったこともなかったし顔も知らなかったのになんだか申し訳ない気持ち。

なんでも120kgから3年かけて痩せたとのことで(見た目は本当にふつうの体型だった)、なんだか励みになった。今回は手術のために最低限急ぎで痩せなきゃなんないのだけど、自分も長期的に考えなければなあとあらためて気を引き締める。

12:10

朝食は病室、昼・夕食はラウンジで食べようと相談して決めたのだけど、なぜか病室に運ばれて来た。訊いてみるとシステム上朝だけとかのスケジュールが組めないらしい。こちらとしてはどちらでもいいので朝を優先させるためにすべて病室でいいですよ、と伝えたが「昼夜は持っていきます」と言われてまたも恐縮。ここに長くいると怠惰が増長してしまいそうだ。

21:00

びっくりするくらい何にも起きなかった。体重は少し増えた。